輸出入差止申立の有効期間が延長されました

偽物(知的財産侵害物品)が輸入されようとするときに、税関にて職権でその貨物の輸入を差し止めてもらうことができます。

ただし、税関は無数の知的財産権のすべての権利内容や存続期間を把握しておくことは不可能ですし、さらには膨大な量の貨物のどの商品がどの知的財産権を侵害するか、すべてを判断することももちろんできません。

そこで税関では、各知的財産権の権利者から、権利内容や、密輸者及び違法物品の情報を提供してもらい、適切に偽物を差し止めることとしています。この情報提供制度を輸入差止申立制度といいます。

この輸入差止申立は、これまで有効期間が2年間だったので、2年ごとに更新する必要がありました。しかし、今年関税法(正確には関税法施行令)が改正され、平成27年4月1日より、有効期間が4年間に延長されました。これにより、申立人(=権利者)の更新の負担が減ることとなり、よりこの制度の活用がしやすくなったといえます。

なお、この有効期間は一律に4年間なのではなく、申請書に記載された期間を限度に有効となります(もちろんほとんどの人は最長の4年間を記載するのですが)。今回の改正はこの申請書に記載できる期間が2年間から4年間に延長されるという内容ですので、過去の申請書で2年間と記載してあるものが当然に4年間に延長されるというものではありません。過去に2年間以下の期間を記載してある方は、次回更新時に4年間へと記載を変更することができます。

最近は偽物のほとんどがEMSなどの空輸で小口で送られてきており、ひとたび国内の流通に乗ってしまうと、個別の商品への対応は非常に困難です。このような小規模の密輸には入口=税関で対応するのが圧倒的に効果的です。偽物への対応には是非輸入差止申立制度を活用していただきたいと思います。

※なお、輸出時に税関で差止める輸出差止申し立てについても、上記と同じ改正がなされています。

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